「買うなら早い方がいい」という罠(シリーズ:家を買うということ⑤)

ムラちゃんが「今しかない!」と焦って叫んでいる。マチちゃんが「ちょっと待って」と声をかけている。 家賃・住宅ローン

買うなら早い方がいい?その罠とは

「家は早く買ったほうが得!」

そんな言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?

住宅ローンを早く組んだほうが長期間で返済できる、家賃を払うのがもったいない、住宅価格が上がる前に買うべき——こうした理由で「早めに家を買ったほうがいい」と言われることがよくあります。

しかし、本当にそれは正しいのでしょうか?

実は、「買うなら早い方がいい」と思い込んでしまうと、将来のライフスタイルの変化や経済的なリスクを見落とす可能性があります。本記事では、「早く買うべき」と言われる裏の心理と、その落とし穴を詳しく解説します。さらに、それでも早く買ったほうがメリットになるケースについても触れていきます。

家計案内人マチのイラスト
家計案内人machi(マチ)

こんにちは、マチです。
今回は「家は早く買ったほうが得!」というよく聞く言葉の裏にある“落とし穴”について、ムラちゃんと一緒にお話ししていきますね。

「若いうちに住宅ローンを組めば楽になる」
「家賃を払うくらいなら持ち家のほうがいい」

そんな声にモヤモヤを感じたことはありませんか?
一見お得に見える選択でも、実は“先に知っておくべきリスク”が潜んでいることがあります。

さあ、家を買うタイミングについて一緒に考えていきましょう。


1. 「買うなら早い方がいい」と言われる裏の心理(落とし穴)

(1)住宅ローンを長く組めるから有利という錯覚

お金を貯められない人(mura)
お金を貯められない人(mura)

マチ先輩〜、若いうちにローン組んだ方が楽になるって聞いたんですけど、それって本当ですか?

家計案内人マチ(machi)<br>
家計案内人マチ(machi)

確かにそう言われがちですが、ローンの期間が長くなるほど、利息が増えて最終的な支払額も増えてしまうんですよ。

お金を貯められない人(mura)
お金を貯められない人(mura)

えー!長く借りられるのって、逆に損になることもあるんですね…!

「若いうちに買えば35年ローンを組めるから、月々の負担が減る」と言われることがあります。しかし、これは大きな落とし穴です。

ローン期間が長いほど、支払う利息が増える

  • 例えば、3,500万円の住宅を35年ローン(金利1.5%)で組むと、総支払額は約4,350万円。
  • もし30年ローンなら、総支払額は約4,050万円。
  • 長く組むほど、最終的な支払いが増えることを理解するべき!

(2)家賃を払うならローンに回せるという誤解

お金を貯められない人(mura)
お金を貯められない人(mura)

「家賃払うくらいなら、ローンに回せば自分の家になる!」って、よく聞くんですけど…?

家計案内人マチ(machi)<br>
家計案内人マチ(machi)

それもよくある誤解ですね。持ち家には固定資産税や修繕費など、賃貸にはないコストがかかるんです。

お金を貯められない人(mura)
お金を貯められない人(mura)

確かに…賃貸は引っ越しも自由だし、意外と身軽かも。

「家賃を払うくらいならローンを払ったほうがいい」と言われますが、実際には賃貸と持ち家のコストは単純に比較できません。

持ち家には維持費がかかる

  • 固定資産税、修繕費、管理費など、賃貸にはない出費が発生。
  • 住宅ローンの利息だけで、家賃数年分の負担が増えることも。

流動性が低い

  • 賃貸ならライフスタイルの変化に合わせて引っ越せるが、持ち家はそう簡単に売却できない。

(3)「今後、住宅価格が上がるから早く買え」という不安を煽る心理

お金を貯められない人(mura)
お金を貯められない人(mura)

不動産屋さんに「今が底値です!」って言われて焦っちゃったんですよね…

家計案内人マチ(machi)<br>
家計案内人マチ(machi)

それは“煽り文句”の定番ですね。価格はエリアによって違いますし、落ち着くこともあるんです。

お金を貯められない人(mura)
お金を貯められない人(mura)

あぶないあぶない、焦らせて買わせようとしてたのかも。

「今買わないと、もっと値上がりする!」と言われることがありますが、これは地域によります。

住宅価格はエリアごとに大きく異なる

  • 都市部や再開発エリアなら値上がりする可能性もあるが、地方では下落することも。
  • 一部のエリアでバブル的な価格上昇が起きているが、数年後に落ち着くケースも。

(4)老後の住居費を抑えるために早く買うべきという誤解

お金を貯められない人(mura)
お金を貯められない人(mura)

「早くローン完済すれば老後が楽」ってよく言われますけど…

家計案内人マチ(machi)<br>
家計案内人マチ(machi)

それも一理ありますが、ローンが終わっても維持費はずっと続くんですよ。特に築年数が経つと、大規模リフォームが必要になることも。

お金を貯められない人(mura)
お金を貯められない人(mura)

家って、一度買ったらお金がかからないわけじゃないんですね…!

「早く買ってローンを完済すれば老後が安心」と思いがちですが…

ローンが終わってもコストは続く

  • 修繕費、固定資産税、管理費などがかかる。
  • 例えば築30年以上の家では大規模リフォームが必要になることも。

(5)「買わないと損する」という損失回避バイアス

お金を貯められない人(mura)
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「今逃すと損するよ!」って言われると、つい動揺しちゃって…

家計案内人マチ(machi)<br>
家計案内人マチ(machi)

その気持ち、よくわかります。でも大事なのは、「買わないリスクよりも、買うリスクをちゃんと見極める」ことです。

お金を貯められない人(mura)
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うわぁ…耳が痛いけど、大事な視点ですね…!

「今買わないと損!」と言われると、人は焦って決断しがちです。

本当のリスクは「買わないこと」ではなく「買うこと」

  • 10年後に住み替えが必要になったら?
  • 収入が減ったら、ローンの支払いは?

こうしたリスクを冷静に考えずに「今がチャンス!」と飛びつくのは危険です。


2. それでも「早く買う」ことがメリットになるケース

1. 住宅ローンを長く組める=月々の返済額を抑えたい

お金を貯められない人(mura)
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長く借りれば毎月の返済は安くなるって、本当なんですね!

家計案内人マチ(machi)<br>
家計案内人マチ(machi)

はい、家計に余裕を持たせたい方には有効な選択ですが、利息が増える点は注意が必要です。

  • 長期間のローンを組めば月々の支払いが少なくなるため、家計に余裕が生まれる。
  • 例:3,500万円のローンを30年で組む場合(月々約11万円) vs 35年で組む場合(月々約9.8万円)。
  • 毎月の支払いをできるだけ抑えたい人にとっては有利

👉 ただし、利息総額が増えるため、長く借りることが必ずしも得ではない点に注意。

2. 将来的に不動産価値が上がる可能性が高いエリアに住む人

お金を貯められない人(mura)
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地元に再開発の話が出てるんですけど、チャンスですか?

家計案内人マチ(machi)<br>
家計案内人マチ(machi)

そうですね。ただし“資産”になるエリア選びが肝心です。どこでも値上がるわけではないので慎重に。

  • 都市部の駅近や、再開発が進むエリアでは住宅価格が上昇する可能性が高い
  • 例:東京都心部・大阪・名古屋などの人気エリアで購入し、10年後に価格が上がるケース。
  • 「資産」として活用できる物件なら、早く買うことで恩恵を受けられる。

👉 ただし、エリア選びを間違えると「買った途端に価値が下がる」リスクもある。

3. 「一生賃貸では不安」と感じる人(老後の住まいに不安を感じる人)

お金を貯められない人(mura)
お金を貯められない人(mura)

年齢を重ねると、賃貸の審査が厳しくなるって本当ですか?

家計案内人マチ(machi)<br>
家計案内人マチ(machi)

はい、特に収入が年金だけになると借りづらくなることも。そういった方には、早めの持ち家購入が安心材料になる場合もあります。

  • 老後の住居確保に不安を感じる人にとっては、早く買っておくことで**「住まいの安心感」を得られる**。
  • 例:年齢が上がると賃貸の審査が厳しくなるため、持ち家があると住む場所に困らない。
  • 住宅ローンを完済すれば、老後の住居費を抑えられるメリットも。

👉 ただし、固定資産税・修繕費などがかかるため、「完全に住居費ゼロ」にはならない。

4. 自分好みに家をカスタマイズしたい人

お金を貯められない人(mura)
お金を貯められない人(mura)

ペット可で、壁も塗れる部屋に住みたいです〜!

家計案内人マチ(machi)<br>
家計案内人マチ(machi)

それなら持ち家がぴったりですね。自由度の高さは賃貸にはない魅力です。

  • 賃貸では制限のあるリフォームやDIYも、持ち家なら自由にカスタマイズできる。
  • 例:ペットを飼いたい、壁を好きな色に塗りたい、間取りを変更したいなど。
  • 「住まいを楽しみたい」人にとっては、早く買うことで満足度が上がる。

👉 ただし、カスタマイズのしすぎは売却時の価値を下げるリスクも。

5. 将来的に賃貸に出して資産運用を考えている人

お金を貯められない人(mura)
お金を貯められない人(mura)

いつか人に貸して収入にできたらって思うんですけど…

家計案内人マチ(machi)<br>
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れも一つの戦略ですね。空室リスクや管理の手間も含めて計画的に考えることが大切です。

  • 住宅ローンを払いながら、将来的には賃貸物件として貸し出す計画を持っている人にはメリット。
  • 例:若いうちに買っておき、ライフステージが変わったら賃貸にして家賃収入を得る。
  • 人気エリアの物件なら、家賃収入でローンを相殺できる可能性も。

👉 ただし、空室リスクや管理の手間があるため、事前の計画が重要。

結論:「早く買う」メリットがあるのはこんな人!

月々の返済額を抑えながら、長期で住み続けたい人

将来的に値上がりしやすいエリアで購入する人

老後の住居不安を減らしたい人

家を自由にカスタマイズして快適に暮らしたい人

将来的に賃貸運用を考えている人

ただし、「早く買う方が得」なのはこれらの条件に当てはまる場合のみ。

焦って買うのではなく、自分のライフプランに合っているかを慎重に見極めることが重要です!


3. まとめ:「本当に今がベストなタイミングか?」

早く買うべきかどうかは「自分のライフプラン次第」「買わないリスク」より「買うリスク」を考えることが重要住宅ローンの総額や維持費も冷静に計算するべき資産価値が上がる可能性のあるエリアかどうかをチェックする

焦って買うのではなく、**「自分にとって本当にベストなタイミングか?」**をじっくり考えましょう。

👉 「買うなら早い方がいい」のではなく、「自分にとってベストな時に買う」のが重要!

家計案内人マチのイラスト
家計案内人machi(マチ)

いかがでしたか?
「家は早く買ったほうが得」という言葉には、思わぬ落とし穴が潜んでいることがあります。

✔ 月々の支払額
✔ 将来のライフプラン
✔ 不動産の価値変動
✔ 維持コストやリスク

…これらをすべてふまえたうえで、「自分にとって今がベストなタイミングか?」をじっくり考えることが大切です。

焦って決断するのではなく、「どんな暮らしをしたいか?」を軸に選択していきましょうね。
次回は、「家を買う」という行動の奥にある**“暮らしの価値観”**について、ムラちゃんと一緒に掘り下げていきます!

次回ストーリー

「家を買う」ではなく「どんな暮らしをしたいか」(シリーズ:家を買うということ⑥)

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