その住宅ローン、本当に必要?ちょっと立ち止まって考えてみよう。

最近友達が家を買ったって聞いて、私もそろそろかな…なんて思ってるんですけど…住宅ローンって、正直よくわからなくて……

ムラちゃん、家を買うのって夢があるよね。でもね、住宅ローンは“人生最大の借金”とも言われるものだから、しっかり理解しておかないと後悔しちゃうかもよ?

こんにちは、家計案内人のマチです。
この記事では、住宅ローンについて
「これだけは知っておきたい」
という基本事項をまとめています。なんとなく家を買うのではなく、
ローンが自分の人生にとって本当に適しているか?
という視点から一緒に考えていきましょう。
住宅ローンとは?

住宅ローンとは、自宅を購入するために銀行などの金融機関から借りるお金のことです。
ほとんどの人が住宅を購入するときにローンを組み、毎月決められた額を返済していきます。
住宅ローンは長期間にわたる負債となるため、
安易に契約せず、しっかりと仕組みを理解することが重要です。

ちなみに、住宅ローンを組む人って、日本では全体の約8割にもなるのよ、つまり8割の日本人が長期に渡る膨大な借金をしているってこと。

そんなに!?やっぱり家を買うって一大決心ですね…

うん、賃貸は“使うだけ”、持ち家は“持つ責任”があるってことね
住宅ローンを組むことで発生する負担

住宅ローンは単に借りたお金を返すだけではありません。以下のような負担が発生します。
✅ 月々の返済額
借りた金額に応じて毎月の返済が発生します。年収や生活費とのバランスを考え、無理のない金額にすることが大切です。
✅ 金利(支払総額に影響)
ローンには必ず「金利」が付きます。金利が低ければ支払総額が抑えられますが、変動するタイプの場合は金利上昇のリスクもあります。
✅ 諸費用(契約時に必要)
- 頭金(一般的に購入価格の10~20%)
- ローン手数料
- 登記費用・司法書士報酬
- 火災保険・地震保険
- 引っ越し費用
✅ 固定資産税・修繕費(購入後も負担)
購入した後も、税金や建物のメンテナンス費用がかかります。
賃貸と違い、エアコンや給湯器の故障などもすべて自己負担になります。

引っ越し費用だけでも何十万円かかるって聞いたことあります…

そうなの。さらに、新居に合わせて家具や家電を買い替える人も多くて、思った以上に出費がかさむこともあるのよ

保険や登記費用も含めたら…ちょっと怖くなってきました…
住宅ローンの種類と選び方

住宅ローンにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴があります。
🔹 固定金利 vs 変動金利
- 固定金利:借入時の金利が変わらない。安心だが、変動金利よりも初期の金利が高め。
- 変動金利:市場金利に応じて変動する。最初は金利が低いが、将来上がるリスクあり。
🔹 フラット35(固定金利)
- 住宅金融支援機構が提供する長期固定金利の住宅ローン。
- 安定した返済計画を立てやすい。
- 収入基準や物件の条件を満たす必要あり。
🔹 銀行の住宅ローン(変動 or 固定)
- 金融機関によって条件が異なる。
- 変動金利は低めだが、将来の金利上昇リスクを考慮する必要あり。

「固定金利を選ぶ人は、毎月の支払いを一定にして安心感を優先したい人が多いわね

じゃあ、変動金利って?

今の金利が低いうちに返済を進めたい、って考える人に向いてるの。10年以内に住み替えを考えてる人とかね
年収と借り入れ可能額の関係

「いくら借りられるか?」より「いくら返せるか?」が大事です。
💰 借入額の目安(返済負担率)
- 返済負担率(ローン返済額が年収の何%か)
- 年収400万円以下 → 25%以内が理想
- 年収400万円以上 → 30%以内が理想
- 例:年収350万円の場合
- 毎月の理想的なローン返済額は 7.5万円以下
- 借入可能額は 約2500万円前後(35年ローン、金利1.5%想定)

年収350万円で月7.5万円返済って…ちょっとギリギリじゃないですか?

そうね。だから“借りられる額”じゃなく、“返せる額”で考えるのが大事よ。生活費や貯金も含めた“家計全体”を見て判断しよう
住宅ローンのリスクと注意点

🚨 金利上昇のリスク
変動金利を選んだ場合、将来の金利上昇により返済額が増える可能性があります。
🚨 収入の変化(転職・病気・リストラ)
長期ローンは「今の収入」がずっと続くことを前提に組まれますが、ライフイベントの変化で返済が厳しくなることも。
🚨 離婚や家族構成の変化
独身で買う場合、将来のライフプランを見据えて「もし一人で返せなくなったら?」を考えておくことが大切。
🚨 固定費の増加
賃貸では不要だった税金・管理費・修繕積立金が毎月かかります。これを考慮せずにローンを組むと、予想外の出費に苦しむことに。

もし転職で年収が下がったり、病気で働けなくなったら…支払いが難しくなる可能性もあるの

こわいですね…賃貸と違って、修理費とかも全部自己負担だし…

うん。特に10年目以降、給湯器やエアコンの交換時期が来ることが多いのも要注意よ
ローンを組むべき人・組まない方がいい人

✅ ローンを組んで良い人
- 住宅ローンを組んでも無理のない生活ができる
- 10年以上はその家に住む予定がある
- 頭金をある程度用意できる(借入額を抑えられる)
- 収入が安定している or 今後のキャリアが明確
❌ ローンを組まない方がいい人
- 住む場所がまだ定まっていない(転職・移住の可能性がある)
- 頭金なし or 借入額が年収の6倍以上
- 賃貸の方が柔軟に動けるライフスタイル
- 「なんとなく家を買うべきと思っているだけ」

新築マンションを勢いで購入。「あのとき“みんな買ってるから”で決めちゃったんだよね。ローンの重さを甘く見てた。仕事も変わって、想像以上に負担が大きくなったの…」

郊外に中古戸建てを購入。「10年住んだあと、売却して次の住まいの資金にできた。立地と将来の資産価値を考えて選んだのが良かったと思う」
まとめ:住宅ローンは「買うための手段」であり、目的ではない

住宅ローンは「家を買うための手段」であり、ローンを組むことが正解ではない ということを忘れてはいけません。
✔ 「本当にこの家が自分に必要か?」を考える
✔ 「ローンを組んでも余裕のある生活ができるか?」をチェックする
✔ 「買うことで自由を奪われないか?」を見極める

家を持つのが夢だったけど、今は“本当に必要?”ってちゃんと考えるようになりました

それが一番大事よ。住宅ローンは“ゴール”じゃなくて“手段”。その家があなたの暮らしを幸せにするものかどうか、じっくり考えてね

最後までお読みいただきありがとうございます。
住宅ローンは一度契約すると、長い年月にわたって家計に影響を及ぼします。
情報を正しく理解し、
「ローンを組むことが、自分にとって本当に幸せに繋がるのか?」
という視点を忘れずに判断しましょう。
次の記事では、「住宅ローンで後悔しないための注意点」について、さらに踏み込んでご紹介します。